ハピ、かえる　Apr.20, 2003

「ラルフ兄ちゃんに、はなしがある」 ハピがとつぜんそんなことを言った。なんだかかしこまっている。いつもと様子が違う。 オイラは緊張して話を促した。 すると、ハピはこう言った。 「ラルフ兄ちゃん、いままでありがとう。 でも、ハピはこの家のほんとうのこどもじゃない。 ハピの父さんと母さんは別の場所にいる。 1年間、とてもたのしかったけど、ハピ、ほんとうの家にかえる」 ！！！！！！！ オイラはショックだった。 初めは確かにむかついてた。大きらいだった。 でも、でも、ハピのことはオイラの弟にしてやろうと思ってたのに。 オイラはちょっと涙がでてきた。 そうしたらハピが小さな声でこう言った。 「いつまでもラルフ兄ちゃんのことは兄ちゃんだと思ってる。 スーだって、だいじな弟。 はなれていても、いつまでもかぞく」 ハピがちょっと大人にみえた。 最後の朝。 大好きな公園でいつものように遊ぶ 「もっと、ボール」(ハピ） 「やっぱり公園は楽しいぜ」（ラル） おうちに帰ったらいつものように 新婚さんごっこをするハピ＆ス。 中をのぞいてみると・・・ ハピとスが入ってます 「あ”つい・・・」(ハピ） 「新婚さんごっこ、大すきですよ」(ス） そして、とうとうその時はやってきた 「ハピ、そろそろ行こうか？」(父） 「ハピ、かえる。でも、またくる。 だから、さよならは言わない」(ハピ） 「いつでも帰ってこいよ。 ここはハピの家でもあるんだから！」(ラ） 「わーーーん（涙）」(母） 「ハピにいちゃん、おでかけですか。 はやくかえってきてくださいね。 新婚さんごっこしたいですから」(ス） 「わーーーーーん（涙）」(母） 「ママ、どしたですか？」(ス） 「ハピは、かえってこないんだよ」(母） 「え？」(ス） 「スさんひとりでは広すぎます」(ス） 「そんなことはないと思う」(母） 「広すぎますですっ！（涙）」(ス） うちにきてちょうどぴったし365日。 1年前と同じキャリーバッグに入って、 ハピは帰っていきました。 ありがとうハピ！ ハピにヒカリと幸あれ！ ラルハピス3兄弟は永遠に不滅ですっ！

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